老子小話 VOL 1013 (2020.04.11配信)

善戦者、致人而不致於人。

(孫子、虚実篇第六)

 

善く戦うものは人を致して人に致されず。

 

今回は孫子からお届けします。

孫子は古代中国において戦い方の基本を説き

ました。

現在における新型コロナとの戦いにおいても、

孫子の言葉は生きています。

「うまく戦うには、主導権を握り相手を思うように

扱い、相手に振り回されることはしない。」

戦う相手はコロナです。

感染者が日々増加している日本は、まだコロナに

主導権を握られている状況です。

コロナは人を介して感染していきます。

つまり日本は、人の動きをコントロールできて

いないということにあります。

更に悪いことは、コロナの検査を積極的にやらない

ので、敵がどこにいるかも把握できていません。

こういう日本を海外から見ると、いい加減な対応を

していると思われてしまいます。

昨日緊急事態宣言が出されましたが、居酒屋の営業

は午前5時から認めるという考えられない対応です。

この時期、誰が朝早くから飲もうとするのでしょうか。

コロナに主導権を握られないため、人の移動を強制的

に制限するのが近道であることを政府は認めていません。

孫子は、作戦篇では

「兵は拙速なるを聞くも、未だ巧久なるを賭ざるなり」

といいます。

戦争では、まずくてもすばやくやることは聞くが、

ずるずるやってうまく戦ったことは聞いた事がない。

つまり、相手に主導権をとられながら対応に追われる

だけで、すばやく主導権を握ることをしないで勝てる

わけがないということです。

人の移動を強制的に制限することで出てくる弊害に

政府が責任を持つことをためらっているようです。

何故なのか説明はありませんが。

このような対応がいつまで続くかわかりませんが、

自分の命を守るのは自分です。

自分が感染しなければ相手を感染させることはない。

個人が取りうるのは、外出を極力自粛する以外に

ないようです。

皆様におかれましても、コロナに主導権をとらせない

ようにご協力をお願いいたします。

 

有無相生

 

 

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