老子小話 VOL 1011 (2020.03.28配信)

Don’t listen to the person who has

the answers; listen to the person

who has the questions.

(Albert Einstein)

 

今回はアインシュタインの言葉をお届けします。

特殊相対性理論でノーベル賞を受賞した彼ですが、

その言葉は至って簡明で要領を得ています。

六歳の子供に理解できるように説明できなければ、

その人はそのことを理解していないというほどです。

今回の言葉は訳すまでもありませんが、

「答えをもっている人に耳を傾けるな。

疑問をもっている人に耳を傾けよ。」

発明や発見は、既存の知識や手法で答えを出せない

からブレークスルーにつながります。

最初から答えを持っていることは、既存の知識の

組み合わせで解決できる問題を扱っているだけで、

アインシュタインのいう疑問ではありません。

これは科学技術の問題だけではなく、政治経済や

ビジネスにも通用します。

一つの例が、マイクロファイナンスです。

発展途上国の貧困層に無担保で少額を貸し付け、

起業してもらい雇用機会を作り、経済的自立を

図る仕組みです。

今までの慈善的な手法では、上から目線で自立を

待っていたのを、お金を融資することでやる気を

引き出す仕掛けをグラミン銀行は生み出しました。

アインシュタインの疑問は、課題設定になります。

課題設定により、発明・発見の50%は達成している

といっても過言ではありません。

当たり前の答えを持っている人には課題に気づき

ません。

当たり前と思わずに疑問を抱く人が課題に気づく人。

人生の転機も、人生の課題に気づくことから始まる。

アインシュタインの言葉は、あらゆる面で刺激的です。

 

有無相生

 

 

戻る