老子小話 VOL 1004 (2020.02.08配信)

知之者不如好之者、

好之者不如楽之者。

(論語、雍也第六)

 

これを知る者は

これを好む者に如かず。

これを好む者は

これを楽しむ者に如かず。

 

今回は論語からお届けします。

なかなか味わい深い言葉です。

長い曲がりくねった道を行くときの

心構えのような意味合いを含みます。

「これ」とは、人生で付き合っていく

ヒトでもモノでもコトでも構いません。

例えば、野球やテニスのようなスポーツ

とします。

スポーツのルールを知り、面白さを説明

出来る人は、ルールは知らないがその

スポーツが好きな人には及ばない。

しかし好きな人も、勝ち負けを超えて、

そのスポーツを楽しむ人に及ばない。

その道を長い間歩ける人は、その道を

理解して好きになる段階を越えて、

その道を楽しむようになる人です。

よく考えてみれば人生という道もそうです。

いろんな経験を積み、人生とは何かを知り、

生に執着し長生きしたいと思う段階はまだ、

知るレベルであり、好きなレベルです。

それらを越え、毎日の生を楽しむように

なれば、人生を楽しむレベルに到達する。

いつ生が途切れても、悔いは残らない。

ビートルズのThe Long And Winding Road

の曲が心に響くのは、論語の言葉が、

希望を捨てずに日々を生きることが、

長い曲がりくねった道を行くことだと

教えてくれるからだと思います。

 

有無相生

 

 

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