大觀通寶
古銭などにおぼれてゐるといふなかれ 大觀通寶には廣草冠あり (二宮冬鳥)

北宋・大觀年間(1107〜1110)
御書

八代の徽宗帝による書ということで「御書」と呼ばれています。書体の見事な大觀の中でも とくに風格と気品があります。
古泉大全の「正様」です。

25.3mm、4.3g
古泉大全 七

平濶

4字とも大字で、「大」「觀」字が広く見えます。

25.6mm、3.1g
古泉大全 八

御書退大

「大」字が退いています。手持ちの大觀小平銭中最大級です。
古泉大全の「右昂小様」です。

25.8mm、4.2g
古泉大全 八

退大右昂

「大」字が退いています。上のものに比べ、「寶」字のウ冠の右肩(向かって左)が内郭と同じくらいの高さに なっています。
古泉大全の「右昂」です。

24.9mm、3.5g
古泉大全 八

蜒り(うねり)狭穿

「大」字の末尾がうねっていることからこの名前が付けられています。「大」と「通」字はおもしろい のですが、「名筆」とは呼び難いですね。
古泉大全の「垂尾」です。

24.8mm、3.7g
古泉大全 三

蜒り(うねり)

上のものに比べ、穿が大きくなっています。
古泉大全の「垂尾廣穿」です。「蜒り広穿」とも呼ばれます。

23.9mm、3.5g
古泉大全 四

細字

大全の「細字」とは合わないようですが、このものが「細字」に最も近いものといわれています。 ただし、このものは銭径が小さく、末鋳銭かもしれません。

24.2mm、2.2g
(古泉大全 七)

細字欠サ觀

「觀」字の草冠の横引き筆初めに欠落があるのでこのように呼ばれます。 このものは「觀」字の「見」画の下部に鋳不足があり、少し残念です。

24.7mm、3.8g
古泉大全 不載

引き通し

「觀」字には「草冠」がありますが、その横引きが右いっぱいまで引かれているので「引き通し」 と呼ばれます。
古泉大全の「廣草冠」です。「通り大観」とも呼ばれます。

25.2mm、3.6g
古泉大全 八

廣草冠肥字

文字がぽってりとしています。なかなか少ないものです。

25.4mm、4.1g
古泉大全 七

昂通大字

「通」字が昂がって見えます。四字ともに大字です。

24.8mm、4.1g
古泉大全 八

昂通小字

「通」字が昂がって見えます。

25.1mm、4.6g
古泉大全 九

寛字

「昂通小字」に似ていますが、「寶」字の第二画が垂直になっています。

24.6mm、3.4g
古泉大全 七

昂通廣大

古泉大全では八位となっていますが、とても少ないものです。

24.9mm、5.2g
古泉大全 八

降通

雑銭をほじくっていると、これと「短尾大」ばかりが出てきます。

24.6mm、3.6g
古泉大全 十

降通濶縁(母銭?)

上のものに比べ、濶縁縮字になっています。”母銭”ということで入手しましたが。。。

25.1mm、3.5g

降通濶縁

濶縁縮字に見えます。

24.5mm、3.5g

短尾大

雑銭をほじくっていると、「短尾大」と「降通」ばかりが出てきます。掲載品は大様で25.5mm以上あります。
古泉大全の「廣穿」です。

25.5〜25.8mm、3.4g
古泉大全 十

短尾大寄郭

上のものの寄郭です。寄郭の度合いには何段階かあるようです。
古泉大全の「廣穿寄郭」です。

25.1mm、4.5g
古泉大全 九

小通垂尾

古泉大全の九位ですがそれほど多いものではありません。大全では、大観の位付けが低くなっているものが多いようです。

25.1mm、3.5g
古泉大全 九

平頭通

「通頭」が大きく平たく見えます。

24.5mm、2.7g
古泉大全 九

狭穿廣大

「大」字が進んで見えます。

25.3mm、3.2g
古泉大全 七

俯觀

「觀」字が俯しています。「俯す」というよりは「前のめり」になっているように見えます。

24.5mm、3.5g
古泉大全 八

小觀

「觀」字には「草冠」がありますが、その横引きが短くなっています。

23.8mm、3.5g
古泉大全 九

小觀大頭通

上のものの小異銭です。「通」字の頭が「小觀」に比べ俯していません。

25.0mm、3.3g
譜外

小字

額輪気味です。
古泉大全の「小字廣郭」です。

24.0mm、3.2g
古泉大全 十

小字廣穿

選り出したときは何か分からずワクワクしていましたが、大家の方たちに教えていただいて 正体が判りちょっと残念。少ないモノではないそうです。

24.5mm、3.2g
古泉大全 十

濶大

「古泉大全」不載のものです。細字で「通」字のしんにょうと通頭に特徴があります。 手持ちの大觀小平銭中最大です。白銅の珍しいものです。

25.9mm、4.2g


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