はじめに。
この娘。小説『清水の舞台からもう一度』は、以前MBSラジオで高橋、辻、稲葉出演でラジオドラマ化された『清水の舞台から』のプレストーリー的なものになってます。ラジオドラマの出来事の少し前の時期のお話で、共通の人物が登場したりもします。
ですがもちろん、ラジオドラマを聞いた事がなくても全然大丈夫な内容になっております。
ただ、あらすじだけでも簡単に知っておいていただけたほうが多少は嬉しいかなと思いましたので、以下に簡単にラジオドラマのあらすじをまとめておきました。とりあえずラジオドラマの前半部分のあらすじのみですが、これだけ読んでおいてもらえれば十分です。
(一応、以前に感想付きで全あらすじも書いたページもあります〔清水の舞台からの舞台裏〕。ただし、この小説を読む準備作業としては全く読む必要のないレベルのものです)
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〔前半のあらすじ〕
この物語の主人公は河合さやか(高橋愛)。16歳。剣道部に所属する高校生。
さやかは今日も剣道の大会であっさりと負けてしまう。だけどそれは、単にさやかに剣道へのやる気がないことが原因。さやかが剣道をしているのは、幼馴染で、そして初恋の相手でもある越中健太(辻希美)が剣道をやっているというそれだけの理由だったから。
大会の後、健太の家によったさやかは、そこで健太の母から、健太の一家が東京の父親のもとへ引越しすることをつげられる。
ショックを受けるさやか。『なんで健ちゃん言うてくれへんの・・・もう会われへんようになるんかな・・・・』
失恋の予感に呆然と歩いていたさやかは、やがて清水寺の境内へとたどり着く。そしてそこでつか(稲葉貴子)に出会う。
つかは自分が清水寺に取り憑いている幽霊であるといい、さやかの片思いを助けてあげると伝える。
『この清水の舞台から飛び降りたら願いがかなうんやで』と。
だが、『うさんくさいわぁ、あほ!』と言って、さやかは走り去る。
『呪たろかぁ』と追っかけてくるつか。(第一話)
やっぱり立ち止まってつかの話を聞くことにしたさやか。
つか曰く、清水の舞台から飛び降りれば願い事がかなうという。ただし、人の心を動かすような願いはだめなのだそうだ。江戸時代には200人を超える人たちが飛び降りたとか。そしてつかもその一人だという。
だけど、飛び降りた人の2割近くはそのまま亡くなっていて、つかもその一人と聞いたさやかは、『めっちゃ死んでるやん』といって帰ろうとするが、つかは、『特別に私が下で受け止めたるから大丈夫』と熱心にすすめる。
そして、悩んだ末にさやかは飛び降りることにする。どうしてもこのまま健太と離れ離れにはなりたくなかったのだ。
舞台の手すりの上に立つさやか。願い事は唯一つ。恋愛成就!
『おりゃ!』っと飛び降りたさやか。そして気がつけば翌日になっていた。あれは夢だったんだろうか。
しかし・・・・、健太の引越しはなかったことになっていた。願いがかなったのだ。つかによると願いは全部で7つかなえることができるらしい。残りは6つ。(第二話)
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