3/22(金) 11:50〜19:30までの間にモーオタ心理テストの分析結果を読まれた方へ



文中に極めて不適切な表現がありましたので、ここでその件に関してお詫びと訂正をさせていただきたいと思います。
まず、問題となった不適切な表現(本文からはすでに削除済み)を、自責の念をこめてあらためてここに書き記します。それは心理テストの結果としての以下のような文章でした。

「あなたは重度の精神分裂症の兆候があります。ただちに隔離されて欲しいところなのですが、それも日本の法制度上難しいようです」

本文およびメールが会社のPC上にあるため、完全なコピー文章ではないかもしれませんが、内容はこういうもので間違いありません。

この心理テストの分析結果は、基本的にウケ狙いのものでしかなく、隔離うんぬんという表現も、仲のいい友人に「おまえはもう病院に隔離された方がいい」といって冗談を言うような感覚で書いたものです。で、おそらくその辺りのニュアンスは伝わっているものと思います。
ですが、問題なのは、その前にある「精神分裂症」という病名の使い方です。
私が書いた文章では、たとえ冗談で書いたものにせよ、「精神分裂症」という言葉への差別意識が明らかに表れています。「精神分裂症=危険」という意識が如実に表れていますし、この件に関しては冗談だといって許されるものではありません。しかも、実際のところ、そういう風に思っていたところもあります。

ですが、これは完全に私の勉強不足による誤った解釈であり、偏見であったようです。ある方から、精神分裂症とはそのようなものではなく、世間に広く誤解されているものであるというご指摘をいただきました。そしてさらに、自分で色々と調べても見て、まったくその通りである(つまり私は大きな勘違いをしていた)ことがわかりました。
ネット上で色々と調べてみて分かったことを以下に列挙します。

●精神分裂症は、精神力が弱いからなるとかいうものではない。心理的ストレスから胃潰瘍になる人がいるのと同じように、胃ではなく脳細胞がダメージを受けたというようなものなのである。胃潰瘍だからといって人を危険視、差別する人がいるだろうか?
●精神分裂病をはじめとする精神疾患は他の疾病同様、だれもがかかりうる病気であり、とりわけ、精神分裂病の罹患率は約1パーセント、つまり、100人に一人が人生のなかで一度は罹りうる病である。
●人格障害と精神分裂病は全くの別物である。例えば池田小の連続児童殺傷事件の犯人は、精神分裂症などではなく、人格障害であるという意見が多い。
●健常者と精神疾患者では、健常者の方が犯罪を犯す率が高い。

このように、「精神分裂症=危険」という発想は明らかに間違っているのがお分かりいただけると思います。確かに、引きこもりがちになったり、人とのコミュニケーションをとるのがうまくいかなくなったりという傾向は現われるようですが、それは内面的な問題であり、それと、他人に危害を及ぼすという症状とは全く別なものです。池田小の事件の犯人のような人格障害者によって、多数の内向的な精神分裂症の方たちが誤解と偏見にさらされているというのが実情のようです。

さきほど、現在精神分裂症な方、立ち直りかけている方が運営しているサイトの日記をいくつか読んでみました。私の文章なんかよりも、よっぽど考察の練られた文章、読む人に対する気遣いのある文章を書いておられる方がたくさんいらっしゃいます。読んだだけではどこが悪いのかさっぱりわかりません。精神分裂症を克服してノーベル賞をとった人もいるそうです。私の中での精神分裂症のイメージは全く壊れました。
「精神分裂症の人はみんないい人だ」とまでいう気はありません。危険な人も中にはいるでしょう。でもそれは、健常者のなかに危険な人間がたくさんいるのと全く同じことです。

現在では「精神分裂症」という言葉が、大きな誤解と偏見を与えているとの見地から、「統合失調症」と呼称するようになったということです。確かにそちらの方が、言葉の響きとしてはより正しいように思います。
しかしながら、私が一番問題だと思うのは、凶悪犯罪の罪人やその弁護士達が、罪を免れるために、精神分裂症という病気を便利に使おうとすることです。「精神分裂症だから罪を犯した」そんな間違った論理をふりかざす人が減らない限り、僕が持っていたような誤解と偏見はなかなか減らないのではないでしょうか。
さらには、精神疾患者であれば罪が軽減されるという現行の刑法にも大きな問題があるのではないと思います。罪の前に、人は平等でよいのではないだろうか?精神疾患であろうがなかろうが、同じ土俵で裁いてはいけないのだろうか?難しい問題なので、僕も自信をもってその方がいいとは言えないのですが・・・。

話がややそれました。すいません。
色々言い訳したところで、私の不勉強と短絡的発想が、今回のような誤りに満ちた文章を掲載してしまった理由であることには変わりがありません、心よりお詫び申し上げます。
先の文章が掲載されていた約9時間の間に、100人程度の方が、うちのサイトを訪問してくださっていました。その間に、その文章を、精神疾患を持っておられる方、過去に持っておられた方、あるいは身近にそのような症例を知っておられる方が読まれたとしたら、かなりの不快感を与えてしまったことと思います。重ね重ねお詫びいたします。
また、私の文章によって、精神分裂症について誤った印象や偏見をもたれた方がおられたとしたら、以上のようなことを踏まえ、私の文章が大きな誤りを含んでいたことを確認していただければ幸いです。


最後に、今回の件について、メールで注意してくださった方には本当に感謝しております。とてもやわらかい表現で親切に注意してくださいました。本当にありがとうございました。


2002/3/23 2:20 
文責 いばらぎ


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